衛生管理者試験の合格率は近年難化傾向であるものの、一種、二種ともに40%〜50%台と比較的安定しているため過去問さえやっておけばなんとかなるだろうと思っていました。ただ、それは思い違いでした。
いきなり勉強を始める前に現状認識・・・
衛生管理者試験は毎月エリアごとに安全衛生技術センターで開催される試験の他、各都道府県ごとに年1回開催される出張試験があります。
毎月受験機会があることから、複数回の受験者も一定数いることが想定されることに加え、各科目で一定点数以上取らなければならない基準点もあるなどの理由から、必ずしも初回で合格する人は多くないように見受けられます。
また、試験後の問題の持ち帰りは禁止となっており対策を立てづらいといった問題もあります。
さらに追い討ちをかける理由として、試験センターは各都道府県の中心地から離れているケースが多く(例えば関東安全衛生技術センターの場合は千葉県市原市)、一度落ちると「またあそこまで行かないといけないのか」といったメンタルにも影響が大きいです。交通費も余分にかかります。
これらの理由から、しっかりとした対策を立てて、出来るだけ短期間で合格することを念頭に試験に臨むことが重要になってきます。
大まかな計画を立てる
衛生管理者に限らず、早く試験に合格したいと闇雲に始めてしまうと、多くの場合、どこかで行き詰まる可能性が高まります。まして、衛生管理者は社会人になってから受験を考える方が多く、社会人はとにかく忙しくて時間が取れない人が多いので、限られた時間の中で試験に合格する必要があります。
そういった点からまずはざっくりでもいいので合格までの計画を立てることをお勧めします。
平日・休日に使える時間を概算で算出し、合格目安時間から逆算する
まずは一般的に試験に合格の目安時間を知ることから始めます。
ユーキャンの学習時間の目安では第一種衛生管理者は約100時間と紹介されています。
1日1時間勉強するとすると約3ヶ月〜4ヶ月程度かかる計算です。
そこから平日、休日に自分がどれだけ時間を費やすことができるのかを確認します。
私の場合、平日は1時間、休日は2時間が限界でしたので、1ヶ月で大体35時間程度(平日20日×1時間➕休日8日×2時間)勉強に充てることができる計算になります。
このように、まずは世間一般の学習目安時間から自分がどの程度勉強に充てるかを逆算すると目安が見えてきます。
心がけてきたこと
上のトピックで学習時間の目安を立てましたが、それだけでは不十分で、私は次の3点を意識していました。
- 必ず調整日を設けること(バッファーを設けること)
- 計画は一定期間で見直しをすること
- 知識学習だけに時間を注がないこと
必ず調整日を設けること(バッファーを設けること)
はじめは順調だが、仕事が急に忙しくなったり、プライベートで突発的な出来事があって計画どおりにいかないことがあるので、あらかじめ調整日を作って置くことでリカバリーが楽になります。私の場合は10日に1日は調整日を設けています。
計画は一定期間で見直しをすること
調整日とも関連がありますが、計画は立てただけで満足しないで、日々それをチェックしながら現状との差分を意識していくことが重要です。個人的に、寸分の狂いもなく計画通りに試験合格まで辿り着く人は稀だと思っています。もちろん、毎日計画を修正していくことは逆に効率が下がりますが、一週間、一ヶ月など自分である程度ルールを決めて見直しをすればより目標に近づくかと思います。
知識学習だけに時間を注がないこと
資格試験は最初はどうしてもインプットに時間を割くことが多いのですが、テキスト読みだけで終わる日は極力作らず、簡単な問題でも良いので、必ず問題を解く時間を作るなどアウトプットを意識した取り組みをしていくことで知識が定着していくと思います。
計画通りにいかない時にやったこと
どれだけ気をつけていても計画通りにいかない時もあるかもしれません。
私の場合は以下3つ意識していました。
- できたことに目を向け、記録する(できなかったことはいったん傍に置く)
- 再計画を立てる時にスモールステップで手が届きそうな目標を立てる
- 割り切る
できたことに目を向け、記録する(できなかったことはいったん傍に置く)
できなかったことを責めることは簡単ですが、それだけだとモチベーションを失いかねません。
仕事でもそうですが、人間は成功体験によって日々成長していくので、できなかったことは一旦横に置いておいて、できたことにフォーカスしていくとリスタート、モチベーションを維持しやすいです。
再計画を立てる時にスモールステップで手が届きそうな目標を立てる
計画を立て直す必要に迫られた場合、次に立てる目標はまずは手の届きそうな目標を立てると良いです。その時、あまり遠い目標ではなく、達成できそうな身近な目標を立てることがコツです。これもやはり、スモールステップでコツコツ積み重ねていくことで、成長がより実感できる点が大きなメリットです。
割り切る
これは最終手段ですが、いい意味で割り切ることも必要です。過ぎてしまったことは取り戻せないのでいつまでも気にしていても始まりません。
日程に余裕があるなら試験を延期するもよし、残りの時間に負荷をかけるのもよし、すでに起きたことを踏まえて、自分がどうするかを考えていけば、少しずつですが目標に近づいていくと思います。
まとめ
今回の記事では勉強術といった点に注目してきました。
自分自身、極端にポジティブではなく(むしろややネガティブ思考)、気持ちの切り替えには常に注意を払ってきました。衛生管理者試験は数ヶ月単位で取り組むケースが多い試験ですので、計画的に、モチベーションをうまく意識して取り組むと合格に近づいていくと思います。
少しでも参考になれば幸いです。
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